パーソナルトレーナーの個人契約のメリット・デメリット!契約を取るためのポイントも解説
パーソナルトレーナーの働き方と聞くと、パーソナルジムに就職する、あるいは独立してジムを開業すると言った形を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、パーソナルトレーナーには個人契約と言う働き方もあります。
個人契約とは利用客の方と直接契約を結んで、パーソナルトレーニングの指導を行う働き方です。メリット・デメリットの両面があるため、誰にでもお勧め出来る形態ではありませんが、選択肢として知っておくと有利になる局面があるかも知れません。
パーソナルトレーナーの個人契約の形式と特徴をチェックしていきましょう。
この記事の目次
パーソナルトレーナーの個人契約の形式
個人契約のパーソナルトレーナーとして働く事を考える場合、どのような形式で契約を結ぶかも検討しなければなりません。パーソナルジムにやって来る利用客の方に指導を行うだけでよい正社員・アルバイトと異なり、まず契約相手を見つける所から始める必要があるからです。
個人契約の形式によってクライアントの見つけ方は異なりますし、求められる能力も変わってきます。そのため、形式ごとの違いを捉える事が重要です。
パーソナルトレーナーの個人契約には、以下のような形式が考えられます。
ジムを介さずに利用客と個人契約を結ぶ
パーソナルジムを介さずに利用客と個人契約を結ぶと言う形式はイメージしやすいでしょう。利用客の方とダイレクトに契約を結んで、お客さんの自宅やレンタルしたジムのスペースで指導を行う形です。
契約に至るまでのプロセスは様々。勤務先のジムで出会った方を勧誘する方法もあれば、パーソナルトレーナー個人とユーザーをマッチングするWebサイトに料金を支払って登録する方法もあります。
ホームページやSNSで積極的にトレーニングに関する情報を発信して、個人契約へと繋げる事も出来るでしょう。
プロのアスリートやスポーツチームと契約を結ぶ
チャンスはそれほど多い訳ではありませんが、プロのアスリートやスポーツチームと契約を結ぶ事も出来ます。この場合、単にパーソナルトレーナーとしての実力だけでなく、スポーツや医学に関する知識も求められる事が多いのです。
契約相手の成績次第で収入が大きく変動するため、スキルに自信を持っているのであれば魅力的な個人契約の形式でしょう。ただし、プロとの専属契約は募集している数が少なく、実際に応募出来る機会は少ないのです。
コネクション経由で仕事を貰うと言うパターンが多いため、仕事を通じて人脈を広げるなどの努力をする必要があります。
パーソナルトレーナーの個人契約の特徴
パーソナルトレーナーが個人契約と言う働き方をするかどうか判断するためには、その特徴を良く知っておく必要があります。特徴をよく把握していない状態では、個人契約が自分自身に合った形式であるかが分からないからです。
漠然としたイメージだけで個人契約のパーソナルトレーナーを目指してしまうと、失敗する可能性が高くなります。他の雇用形態と比較するためにも特徴を良く捉えておきましょう。
パーソナルトレーナーの個人契約が持つ特徴は、以下の通りです。
個人契約のパーソナルトレーナーの収入
個人契約のパーソナルトレーナーの収入は実績によって変わりますが、1セッションあたり6,000円から10,000円程度が相場となっています。ただし、1セッションあたり20,000円以上の料金設定をしているパーソナルトレーナーもいるため、高額報酬を得る事も可能です。
相場通りの料金で1週間に2回、1ヶ月あたり8回のセッションを行ったと仮定すると、利用客1人あたり48,000円から80,000円程度の売上を得られます。この売上からジムのレンタル代や広告宣伝費などの必要経費を引いた金額が収入となる訳です。
正社員として働く場合、インセンティブも含めて年収300万円程度から始まり、経験に積んでいく事で年収600万円程度まで上がると考えられます。契約相手をコンスタントに5~6人程度確保出来れば、個人契約で正社員と同様の収入を得る事が可能でしょう。
契約相手をさらに増やす・セッション料金を相場より高額にするなどの方法によって、高収入を目指す事も不可能ではありません。
パーソナルトレーナーが個人契約を選ぶメリット
パーソナルトレーナーが個人契約を選ぶメリットとしては、売上がそっくりそのまま自分の元に入って来る点が挙げられます。頑張った成果が収入に直結するため、働き甲斐がある形態と言って良いでしょう。
所属するパーソナルジムのコンセプトによって、指導内容が限定されない事もメリットと言えます。自分が思い描く理想のパーソナルトレーニングを実現したい場合には、個人契約を選ぶ価値は高くなるはずです。
また、ジムと言う場所に捉われないため、幅広い地域で活動出来る利点もあります。時間的な余裕のなさからジムへ通えない方であっても、出張と言う形で対応する事が可能です。
パーソナルトレーナーが個人契約を選ぶデメリット
パーソナルトレーナーが個人契約を選ぶデメリットとしては、収入の保証がない事が挙げられます。お客さんの数に関わらず固定給が貰える会社員と異なり、個人契約は利用客がいないと収入がゼロになる場合もありえるでしょう。
また、集客は自分自身で行わなければなりませんし、確定申告など会社員にはない手間も発生します。お客さんの自宅やオフィスなどへ出張して指導を行う場合、器具の乏しさからトレーニングの内容が限られてしまう場合もあるでしょう。
パーソナルトレーナーが個人契約するためのポイント
パーソナルトレーナーなら誰でも個人契約を結んで働ける訳ではありません。お客さんから直接選んでもらう必要があるため、一定の実績や経験が求められる働き方です。
つまり、個人契約のパーソナルトレーナーになりたいのであれば、その事を前提にスキルを磨いていく必要があります。何も考えずにただ働くだけでは、いつまで経っても個人契約を結ぶ事は出来ないでしょう。
パーソナルトレーナーが個人契約するために重要となるポイントは、以下の通りです。
実績を積むためにまずはパーソナルジムで働く
仕事を始めたばかりのパーソナルトレーナーが、いきなり個人契約を結んで働く事は難しいのです。実績が全く無い・少ない状態のパーソナルトレーナーに依頼したいかどうかを考えれば、その事はすぐ理解出来るでしょう。
そのため、実績を積むために、まずはパーソナルジムで働く事をお勧めします。正社員やアルバイトとして収入を得つつ、パーソナルトレーナーとしての経歴を作れるからです。
プロのスポーツチームと専属契約を結ぶ事を目標にするのであれば、アマチュア・社会人のスポーツチームで働くのも良いでしょう。
トレーニング以外にも幅広い知識を学ぶ
パーソナルトレーナーが個人契約を結んでもらうためには、利用客のニーズに応える事が必須となります。トレーニングの指導方法や食生活指導のための栄養学について勉強する事は勿論、美容やメンタルケアなど幅広い分野の知識を学んでおいた方が良いでしょう。
ジムに頼らず契約相手を見つける必要があるので、営業や集客などビジネスに関する知識も求められます。知識を最新の物にアップデートするため、日頃から情報収集する習慣を付けておく事が大切です。
また、パーソナルトレーニングに関する民間資格に加えて、柔道整復師や鍼灸師などプラスアルファの資格を取得出来れば契約先の選択肢が広がるでしょう。
コミュニケーション能力が重要
個人契約のパーソナルトレーナーは基本的にマンツーマンで指導を行うため、コミュニケーション能力が大切です。利用客の方と上手くコミュニケーションが取れないと適切な指導が出来ませんし、契約を継続してもらう事も難しくなるでしょう。
コミュニケーション能力に自信がないのであれば、まずはお客さんの話を良く聞く所から始めましょう。どうしても伝える事ばかり意識してしまいがちですが、円滑にコミュニケーションを取るには相手が話しやすい環境を作る事が欠かせません。
その上でニュースなどを活用して話の引き出しを増やしておけば、会話をさらに広げる事も出来るでしょう。話すスピードを早め過ぎない・声のトーンを上げてみるなど、会話の内容以外にも気を配りたい所です。
まとめ
パーソナルトレーナーの個人契約には大きく分けて2つの形式があります。利用客個人と直接契約を結ぶ形式と、プロと専属契約を結ぶ形式です。
後者は、専門知識が求められる点や募集数が少ない点に注意が必要となります。個人契約の料金は、1回あたり6,000円から10,000円程度が相場です。
そのため、常に5~6人程度の利用客を確保出来れば、正社員と同等の収入を得る事が可能です。なお、以下のようなメリット・デメリットがある事を覚えておきましょう。
メリット
・ジムのコンセプトに縛られない
・広い地域に対応出来る
デメリット
・集客や確定申告をする必要がある
・場所によってトレーニング内容が限られる
個人契約を結ぶには実績が重要であるため、まずはジムで働く事をお勧めします。その過程でトレーニングに関する知識に加えて、美容やメンタルケア、営業や集客など幅広い知識を学べればベストです。
お客さんの話を良く聞く所から始めて、コミュニケーション能力の向上を目指す事も大切と言えます。
この記事を書いた人
- 経歴
2012年 日本ボクシングコミッション(JBC)プロライセンス取得
ボクシング歴 17年
大手スポーツクラブにて約8年間勤務プロボクサー時代の経験と大手スポーツクラブでの経験を活かして、ダイエットの為の食事指導や筋力トレーニングの他、ボディメイク、コンディショニングなどを行う。