出張パーソナルトレーナーの特徴は?メリット・デメリットも比較解説
出張パーソナルトレーナーとは、文字通りお客さんの元へ出張してパーソナルトレーニングの指導を行うトレーナーの事を指します。出張パーソナルトレーナーだからと言って、仕事内容自体に大きな違いがある訳ではありません。
しかし、パーソナルジムで指導する場合と異なる点があるのも事実です。出張パーソナルトレーナーとして働く事を考えているなら、あらかじめその特徴を把握しておいた方が良いでしょう。
また、出張パーソナルトレーナーならではのメリット・デメリットを把握しておけば、自分に合った働き方なのかを判断しやすくなります。出張パーソナルトレーナーの特徴とメリット・デメリットについてチェックしていきましょう。
出張パーソナルトレーナーの特徴
出張パーソナルトレーナーは、お客さんが指定する場所まで足を運んで指導を行う仕事です。トレーニングを行う場所は自宅が多いのですが、オフィスなど別の場所を指定される事も少なくありません。
ジム以外の場所でトレーニングすると言う点が大きな特徴で、一般的なパーソナルトレーナーとの違いもほぼこの点に起因します。また、出張パーソナルトレーナーとして働く方法は1つだけではありません。
働き方による違いについても、出来るだけ理解しておいた方が良いでしょう。
出張パーソナルトレーニングとパーソナルジムの違い
- 「トレーニングの前にカウンセリングをして目標や要望を確認する」
- 「個々の状況に合わせたトレーニングメニューを作成する」
- 「実際にトレーニングを指導する」
上記のような過程は、出張パーソナルトレーナー・パーソナルジムのどちらにも共通する部分です。先に述べたように、違いが出てくるのはジム以外の場所でトレーニングをすると言う点にあります。
マンツーマンの指導であれば、トレーニング場所に求められる広さはそれほど条件が厳しい物ではありません。一般的な住宅の1室でも出張パーソナルトレーニングを実施する事は可能です。
ただし、設備の面ではパーソナルジムに劣る部分がある事は否めません。お客さんの視点で考えると、わざわざジムに足を運ばずに済む利便性が際立ちます。
また、ジムの営業時間に捉わない点もメリットです。
出張パーソナルトレーナーとしての働き方
出張パーソナルトレーナーの働き方は、大きく2つに分けられます。パーソナルトレーナーとして所属するジムで出張パーソナルトレーニングを取り扱っている場合と、個人事業主として出張パーソナルトレーナーをする場合です。
どちらも提供するサービスの内容は似通っていますが、仕事の請け方や収入の面で違いが出てきます。所属するジムのサービスとしての出張パーソナルトレーニングと個人事業主としての出張パーソナルトレーニングの特徴は、以下の通りです。
所属するジムのサービスとしての出張パーソナルトレーニング
パーソナルトレーナーとして所属しているジムが、サービスの一環として出張パーソナルトレーニングを提供している場合です。一般的なパーソナルトレーナーとして働きながら、お客さんの要望があった際に出張パーソナルトレーナーの仕事を行います。
出張手当が付く場合もありますが、「固定給+インセンティブ」と言う基本的な給料の形は変わりません。なお、出張パーソナルトレーニングを専門に取り扱っているジムもあります。
出張しての指導に興味があるのなら、そういったジムに就職する事を考えてみると良いでしょう。
個人事業主として出張パーソナルトレーナーをする
個人事業主として出張パーソナルトレーナーをする働き方です。この場合、自分自身で集客を行い、適宜お客さんの元へ足を運ぶ形になります。
お客さんがなかなか見つからず、十分なセッション回数がこなせないリスクはあります。しかし、セッション価格から経費を引いた金額がそのまま手元に残るので、努力に応じてどんどん収入アップを目指していける働き方です。
働く曜日や時間帯も自由に調整可能なため、ワークライフバランスを重視する方にお勧め出来ます。副業としてパーソナルトレーナーをしたい方にとっても良い選択肢でしょう。
個人が出張パーソナルトレーナーをするメリット
個人でパーソナルトレーナー業を営む場合、働き方には様々な選択肢があります。ジムと業務委託契約を結ぶ・ジムを開業して経営するなどの働き方がある中で、出張パーソナルトレーナーを選ぶなら是非メリットを知っておきたい所です。
もしメリットに十分な価値がないと判断した場合、別の働き方を模索する事も出来ます。また、メリットを知っておく事で自分自身の決断に後悔しない心構えを持ちやすくなるでしょう。
個人が出張パーソナルトレーナーをするメリットとしては、以下のような事が挙げられます。
独立開業する場合と比べて掛かる経費が少ない
出張パーソナルトレーナーは、独立開業する場合と比べて掛かる経費が少ないのです。ジムを経営する際は家賃や水道光熱費、広告費など様々なコストが掛かります。
開業する時点でも保証金・敷金、トレーニング器具の購入代金などが必要になるため、まとまったお金が必要です。それに対して、出張パーソナルトレーナーはジムを借りる必要がありませんし、用意するトレーニング器具も最少減で済みます。
トレーナーを始め立ての時期は集客がうまく行かない事もありますが、掛かる経費が少ないと資金不足に陥る事なく乗り越えやすいのです。独立開業するリスクを避けたいのであれば、出張パーソナルトレーナーを選ぶ意味は大きいでしょう。
ジムの立地に捉われずに幅広い地域で活動出来る
出張パーソナルトレーナーはお客さんの元へと赴く形式なので、ジムの立地に捉われる事がありません。そのため、移動の手間を厭わなければ幅広い地域で活動する事が出来ます。
バスや電車などの公共交通機関の利用しやすさや、駐車場の有無と言った要素を気にする必要もありません。活動する地域が広くなると言う事は、それだけ見込み客の数も増えると言う事です。
集客を効率良く行えるかどうかにもよりますが、多くのお客さんに出逢えるチャンスがある事は間違いありません。
普段ジムに通えない客層もターゲットに出来る
出張パーソナルトレーナーは、普段ジムに通えない客層もターゲットに出来ます。ジムに通う時間の余裕がないお客さんであっても、自宅にトレーナーを呼ぶ形なら可能な場合があるからです。
トレーニングをしたい時間帯がジムの営業時間と合致しない人も、出張パーソナルトレーニングのターゲット層と言えます。また、トレーニングをする場所にこだわるお客さんの存在も無視出来ません。
ジムでは他人の視線がどうしても気になるので、自宅でトレーニングしたいと言う需要を上手く掴めれば、収入アップに繋げる事が出来るでしょう。
個人が出張パーソナルトレーナーをするデメリット
個人の出張パーソナルトレーナーは、良い事尽くめと言う訳ではありません。出張パーソナルトレーナーと言う働き方を選ぶ場合、覚悟しなければならないデメリットも存在します。
人によってはデメリットが全く気にならない事もありますが、問題がないかどうか事前に確認しておいた方が良いでしょう。避けたいと感じるデメリットが多いのであれば、働き方を再考した方が良いかもしれません。
個人が出張パーソナルトレーナーをするデメリットとしては、以下のような事が挙げられます。
ジムよりも使用出来るトレーニング器具が少ない事が多い
自宅やオフィスに出張して指導を行うため、ジムよりも使用出来るトレーニング器具は少ない事が多いのです。自宅にトレーニングマシンを持っているお客さんでなければ、トレーニングの内容は制限されるでしょう。
トレーニング器具を持ち込む事は出来ますが、持ち込める量には限界がありますし、手間も掛かります。そのため、自重トレーニングを中心としたメニューを提案する出張パーソナルトレーナーは結構多いのです。
もしトレーニングマシンを用いた本格的なトレーニングを指導したいなら、ジムを利用する働き方をした方が良いでしょう。
移動に掛かる時間・費用を考慮しなければならない
出張パーソナルトレーナーはジムで利用客を待つのではなく、自らトレーニング場所へ移動しなければなりません。当然の事ながらセッションの時間以外に、移動時間も考慮する必要があります。
移動に掛かる時間の分だけ時給換算での収入は減りますし、セッション回数もこなしにくくなるでしょう。セッション価格を高めに設定する事で対策は出来ますが、金額によっては集客に大きな影響を与える場合もあります。
また、電車代やバス代、自家用車のガソリン代などの費用も忘れてはいけません。活動する地域を広めに設定していた場合、移動のための経費で利益が圧迫される事もあります。
ジムと比べて集客がしにくい事もある
出張パーソナルトレーナーは、ジムと比べて集客がしにくい事もあります。ジムであれば店構えや立て看板などでアピールする事が出来ますが、出張パーソナルトレーナーには不可能です。
また、個人のパーソナルトレーナーと比べて、ジムに所属するトレーナーの方が信頼してもらいやすい傾向にあります。SNSで小まめに情報を発信したり、口コミでの評価を高めて信頼度に繋げる事は可能ですが、スタート地点では集客効率が悪くなる事も覚悟しましょう。
まとめ
出張パーソナルトレーナーは、お客さんの元へ出向いて指導を行うトレーナーです。設備の面ではジムに劣りますが、お客さんから見てジムに通う手間が要らない・ジムの営業時間に縛られないと言うメリットがあります。
出張パーソナルトレーナーは大きく分けて所属するジムのサービスとして行う場合と個人事業主として行う場合の2つです。個人事業主の場合、リスクがある代わりに高収入を目指せる・働く日程を調整しやすいと言う魅力があります。
出張パーソナルトレーナーは家賃や水道光熱費などが必要ないので、独立開業する場合よりも経費が掛かりません。ジムの立地を気にする必要もなく、自由に活動する範囲を決める事が出来ます。
ジムに通う時間の余裕がない・営業時間が合わないお客さんもターゲットに出来る点もメリットです。ただし、ジムと比べると使えるトレーニング器具はどうしても少なくなります。
移動に掛かる時間・費用の負担もデメリットの1つです。また、ジムのように店構えや立て看板でアピールする事が出来ませんし、信頼度でも一歩劣ります。
この記事を書いた人
- 経歴
2012年 日本ボクシングコミッション(JBC)プロライセンス取得
ボクシング歴 17年
大手スポーツクラブにて約8年間勤務プロボクサー時代の経験と大手スポーツクラブでの経験を活かして、ダイエットの為の食事指導や筋力トレーニングの他、ボディメイク、コンディショニングなどを行う。