自転車ダイエットはおすすめ?痩せ効果と最適な時間を解説
自転車は移動手段としてだけでなく、運動不足の解消にも役立つ乗り物です。ダイエットをしようと考えた時、自転車に乗る事を考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、自転車ダイエットを効率的に行うためには、どんな点に気を付ければ良いかを把握している人は意外と少ないものです。自転車に乗ってダイエットする場合のメリット・デメリットについても理解が不足している場合が見られます。
そのため、ダイエットに自転車を取り入れるのであれば、ある程度知識を得ておいた方が良いでしょう。自転車ダイエットのやり方とメリット・デメリット、成功のためのポイントについてチェックしていきましょう。
自転車ダイエットのやり方
自転車ダイエットの基本的なやり方は多くの方がイメージする通り、自転車に乗ってペダルを漕ぐ事です。しかし、時間や距離を決めずに漫然と自転車に乗っているだけでは、ダイエットに成功する事は難しいでしょう。
自転車での運動の特徴を捉えた上で、適した乗り方を選択する必要があります。自転車ダイエットをする際は、以下のような方法を試してみる事がお勧めです。
また、ダイエットにお勧めの自転車の漕ぎ方や自転車の種類についても紹介するので、参考にしてみてください。
最低20分以上・5km以上のメニューをこなす
全速力で漕がない限り、自転車に乗る事は有酸素運動と考えて良いでしょう。有酸素運動は20分以上行う事で脂肪を燃焼させる効果が高まるため、自転車ダイエットをする際も最低20分以上のメニューをこなす事をお勧めします。
最低20分以上と言っても、短い距離をスローペースで走るだけでは負荷が不十分になりがちなので、5km以上の距離も意識したい所です。毎日無理にメニューをこなす必要はなく、1週間に3回程度でも十分に成果が期待出来ます。
また、暑い夏は熱中症などのリスクもあるため、早朝や夕方の時間帯に乗ると良いでしょう。
10km程度の電車通勤なら自転車通勤に変える
10km程度距離を電車で通勤をしているなら、自転車通勤に変えるだけで十分にダイエットをする事が出来ます。毎日の習慣に運動を取り入れる事で、自然とカロリーを消費出来るからです。
雨の日や風の強い日は出来ないと言う点はデメリット。しかし、晴れている日であれば気分をリフレッシュする事にも繋がるのでお勧めの自転車ダイエット法です。
電車通勤に掛かる費用も節約する事が出来るので、ダイエット用の自転車やプロテイン、サプリなどを購入する費用を捻出しやすくなると言うメリットもあります。
室内でエアロバイクなどのマシンを漕ぐ
室内でエアロバイクなどのマシンを漕ぐ事も、お勧めの自転車ダイエットのやり方です。天候に左右されず運動をする事が可能なので、計画通りのペースでダイエットを進めていく事が出来ます。
エアロバイクの中には心拍数や漕いだ距離・時間をチェックする機能が付いた物もあるため、データを活用した効率的なダイエットをしたい方にもお勧めです。エアロバイクなどのマシンは新たに購入しても良いのですが、ジムに加入して使用すると言う選択肢もあります。
ダイエット時におすすめの自転車のこぎ方
ダイエット時におすすめの自転車の漕ぎ方のポイントは、決して全力で走らないと言う事です。過度に力を入れると、膝などを始めとする身体の各部位に強いダメージを与えてしまう場合があります。
軽いギアに調整して、ケイデンス(1分あたりにペダルを漕ぐ回数)を80~90回程度にすると良いでしょう。スピードに乗っている時や下り道を走る時は漕がなくても自転車が前に進みますが、一定の負荷を常に掛け続ける事が大切です。
逆に坂道などの場所では、ギアを調整して負荷を減らすようにしましょう。呼吸がちょっと早めになる程度で、無理なく会話出来るぐらいのペースをお勧めします。
ダイエットに適した自転車の種類
ダイエットに用いる自転車の種類は、ママチャリでも問題ありません。サドルを高めの位置に調整して十分な空気を入れれば、自転車ダイエットに活用出来る自転車となります。
ただし、電動アシスト自転車は負荷が不十分になりがちなので、避けた方が良いでしょう。もちろん、本格的に自転車ダイエットをするつもりなら、スポーツサイクルを用意する事がお勧めです。
ロードバイク・クロスバイク・マウンテンバイクと複数の選択肢があります。ただ、乗り心地を重視するならクロスバイクでも十分に用は足ります。
長距離のサイクリングをする可能性があるなら、長時間乗りやすいロードバイクの購入を考えると良いでしょう。
自転車ダイエットの効果・メリット
自転車ダイエットにはどのような効果・メリットがあるのかと言う点が気になっている方も多いでしょう。
数ある運動の中から何故自転車を選ぶのか、その理由が気になるのは当然の事です。
自転車ダイエットならではの効果やメリットが分かれば、より納得してダイエットを継続する事も出来るでしょう。
また、メリットを最大限に活用する方法も考案しやすくなるはずです。
自転車ダイエットの効果・メリットには以下のような事が挙げられます。
自転車ダイエットで消費出来るカロリー
以下は自転車ダイエットで1時間に消費出来るカロリーを他の運動と比較した物です。カロリーの数値は、METsを基に体重70kgで計算した物となります。
サイクリング(時速20km) | 588kcal |
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ウォーキング(やや速歩) | 316kcal |
ジョギング | 515kcal |
水泳(クロール) | 610kcal |
サイクリングで消費出来るカロリーはウォーキングやジョギングより多く、水泳と比べても遜色ありません。走る道路の状況などによって実際の数値は変わりますが、痩せたいと言う人にとって効果的な運動である事は間違いありません。
参照URL:
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpqt.pdf(52ページ)
1ヶ月の内いつでも手軽に有酸素運動が出来る
自転車ダイエットの大きなメリットは、1ヶ月の内いつでも手軽に有酸素運動が出来るという点です。移動時間をそのまま運動時間に充てる事が可能であるため、通勤・通学や買い物などのタイミングで運動不足を解消する事が出来ます。
家の周辺を走るだけでも良いし、ちょっと遠方の目的地を設定して走る事も可能です。1ヶ月の内いつダイエットするか、どのぐらいの頻度でダイエットするかも自分の都合に合わせて決められるのは非常に便利と言えます。
ウォーキングやランニングより負荷が少なく長時間出来る
自転車はサドルに座った状態で足を回すため、ウォーキングやランニングよりも足や腰、膝と言った部分に掛かる負荷が少なくなります。そのため、無理をせずに長時間の運動もしやすく、効率的にカロリーを消費出来るでしょう。
運動不足の方や体重の多い方の場合、いきなりランニングを始めると膝に負担が掛かって怪我をしてしまう可能性が高くなります。怪我をすれば当然運動は出来なくなるので、ダイエットの成功が遠のく事になるでしょう。
そのため、最初に始める運動としても自転車に乗る事はお勧めと言えます。
自転車ダイエットのデメリット
自転車ダイエットには様々なメリットがありますが、デメリットが全く無いと言う訳ではありません。自転車ダイエットを続けていく事で無視出来ない問題が生じる場合もあるので、デメリットについて正しく把握しておく事が大切です。
デメリットを把握しておけば適切な対策を取りやすくなりますし、効果・メリットと天秤にかけて行うかどうかを判断する事も出来ます。自転車ダイエットのデメリットとして挙げられる点は、以下の通りです。
長い時間自転車に乗るとお尻の痛みを感じる事がある
長い時間自転車に乗っていると、お尻の痛みを感じる事があります。特にお尻の肉が少ない方の場合、痛みを感じる頻度が高くなる事でしょう。
お尻の皮膚が薄いために皮が剥けてしまい、痛みに繋がる可能性も考えられます。自転車ダイエットに慣れるまでは少し気になるデメリットかも知れません。
しかし、自転車ダイエットを継続していくとお尻が鍛えられるため、痛みを感じる事は少なくなります。また、サドルの角度や乗り方を変える事で軽減出来る場合もあるので、試してみると良いでしょう。
乗り方によっては太ももの筋肉ばかりが鍛えられる事も
自転車に乗る際は下半身の筋肉のみを使うと考えがちですが、姿勢を保つ必要があるため全身で運動する事になります。
そのため、基本的には自転車ダイエットによって、全身の筋肉のバランスが大きく崩れる事はありません。
しかし、坂道をギアなしで登ったり、ペダルを漕ぐ負荷が強過ぎたりすると、太ももの筋肉ばかりが鍛えられる事もあります。下半身の強化はダイエットに効果的ですが、全身のバランスを気にするなら足に掛かる負荷に注意しましょう。
自転車ダイエット以外の運動で他の部位の筋肉を鍛える事も有用です。
自転車ダイエットをする際のポイント
自転車ダイエットをする際は、乗り方や乗る自転車の種類以外にもいくつかのポイントがあります。ポイントを知らずに自転車ダイエットをした場合でも成果が出ないと言う訳ではありません。
しかし、ダイエットの成功確率を上げたいなら知っておいて損はないでしょう。また、安全に自転車ダイエットを継続すると言う意味でもポイントを抑えておく事は重要です。
自転車ダイエットをする際のポイントとしては、以下のような事が挙げられます。
食事や栄要補給もしっかり意識する
自転車ダイエットをする際は、食事や栄養補給もしっかり意識するようにしましょう。当然の事ではありますが、運動にはエネルギーが必要となります。
糖質制限をしている場合でも炭水化物をゼロにする事は避けて、量を減らす程度にしておいた方が無難です。1時間以上自転車ダイエットをする場合、運動中の栄養補給・水分補給もするようにしてください。
栄養補給や水分補給を怠っていると、脱水症状やハンガーノック(低血糖状態)などの症状が現れる事もあるからです。長距離のサイクリングを予定している場合、途中で食事や飲料を購入出来る場所がないならあらかじめ用意をする事を心がけてください。
活動量計や心拍計を利用して心拍数などのデータを取る
ダイエットにおいてデータを取る事は重要な意味を持ちますが、自転車ダイエットについてもそれは同様です。活動量計や心拍計を利用して心拍数のデータを取れば、負荷を一定に保った自転車ダイエットをしやすくなります。
活動量計は心拍数だけでなく、消費カロリーなどを記録する事も可能です。アプリと連携してデータを管理出来る製品も存在するので、上手く活用すれば効率的なダイエットに繋がるでしょう。
自転車ダイエットによる数字の変化を記録しておけば、モチベーションも保ちやすくなります。
10キロ減量を目指すなら積極的に筋トレも
有酸素運動である自転車ダイエットは、無酸素運動である筋トレと組み合わせる事でより成果を出しやすくなります。筋トレによって代謝が上がれば、それだけ痩せやすい身体になるからです。
そのため、10キロ減量を目指すのであれば積極的に筋トレも日々の生活に取り入れましょう。難しいトレーニングを行う必要はなく、基本的な腕立て伏せやスクワットでも十分に効果が期待出来ます。
雨の日など屋外で自転車に乗る事が難しい時に室内で筋トレするのも良いでしょう。
まとめ
自転車ダイエットは有酸素運動なので、最低20分以上のメニューをこなすようにすると効率的です。電車通勤を自転車通勤に変えれば、自然とカロリーを消費する事が出来ます。
天候に左右されないエアロバイクなども自転車ダイエットのやり方の1つです。自転車ダイエットをする際は、一定の負荷で無理なく走る事を意識しましょう。
ママチャリでも自転車ダイエットは可能ですが、長距離の走行を考えているならロードバイクがお勧めです。自転車ダイエットは消費出来るカロリーの量が多く、いつでも手軽に有酸素運動が出来るメリットもあります。
また、足腰に掛かる負担が少ないので、長時間続けやすい点も利点です。お尻の痛みを感じる事もありますが、慣れや乗り方の工夫で対応出来ます。
足ばかりに負荷が掛かる乗り方をしていると、太ももの筋肉ばかりが鍛えられてしまうので注意しましょう。適切な栄養補給をしたり、心拍数などのデータを取ったりする事も有用です。
無酸素運動の筋トレを組み合わせる事も考えてみてください。
この記事を書いた人
- 経歴
2012年 日本ボクシングコミッション(JBC)プロライセンス取得
ボクシング歴 17年
大手スポーツクラブにて約8年間勤務プロボクサー時代の経験と大手スポーツクラブでの経験を活かし、ダイエットの為の食事指導や筋力トレーニングの他、ボディメイク、コンディショニングなどを行う。