極度な炭水化物抜きダイエットは危険!1日の目安と効果を解説
最近様々なメディアで注目を集めているダイエットの手法が、低炭水化物ダイエットです。低炭水化物ダイエットは、普段の食事で摂取する炭水化物の量を減らすと言う方法となっています。
低糖質の物であれば、ある程度自由に食べる事が出来ます。そのため、食生活にストレスを感じる事なく続けやすいダイエットです。
しかし、何の知識もなしに低炭水化物ダイエットを始めてしまうと、結果が出せないだけでなく健康上のリスクが増えてしまう事もあります。そのため、炭水化物を抜く場合のコツやダイエットをする際の注意点などを事前に把握しておいた方が無難です。
低炭水化物ダイエットのポイントと注意点をチェックしていきましょう。
この記事の目次
低炭水化物ダイエットのポイント
低炭水化物ダイエットをする際、単に炭水化物の摂取量を減らすだけでは効果的とは言えません。炭水化物を減らす場合の食事内容や食事をするタイミングなど、気を付けるべきポイントを抑えておかないと思ったような成果が出せない事も多いのです。
ちょっとした点に気を付けるだけで大きく結果が変わってくる事もあるので、きちんとポイントを把握しておきましょう。また、低炭水化物を続けるモチベーションを維持するために、痩せられる理由についても理解しておいた方が良いでしょう。
低炭水化物ダイエットのポイントは以下の通りです。
炭水化物の代わりに肉や野菜を食べる
普段の食事から炭水化物を抜くだけでは、ビタミンや食物繊維などの栄養成分が不足して健康を崩す事になりかねません。また、食事の量が少なくなったせいで、我慢しきれず暴飲暴食をしてしまう場合もあるでしょう。
そのため、低炭水化物ダイエットをする際は、炭水化物の代わりに肉や野菜など他の食品を食べて栄養を補ったり、満足感を得たりする事が重要です。鶏胸肉や牛の赤身肉は筋肉の材料となるたんぱく質が豊富なので、筋肉トレーニングと組み合わせる場合には特にお勧めします。
食事量を減らさずに痩せられるのか不安に感じる方もいるでしょうが、炭水化物の摂取量さえ減らせれば大丈夫なので心配は要りません。
炭水化物の摂取量を減らすと痩せる理由
そもそもなぜ低炭水化物ダイエットで減量を目指す事が出来るのか、疑問に感じている方もいるでしょう。ダイエットで重要なのはカロリーという常識に捉われていると、低炭水化物ダイエットを不安視してしまいがちです。
炭水化物の摂取量を減らすと、食事後の血糖値の上昇を抑える事が出来ます。血糖値の上昇は身体に脂肪を蓄積する働きを活発にするため、それを抑える事で痩せやすい環境を作れる訳です。
また、グリコーゲンが分解されて水分が排出されるため、水太りの解消と言う成果も期待出来ます。
夜の炭水化物を少なめにするとダイエットに効果的
低炭水化物ダイエットの実践中、どのタイミングで炭水化物を減らすか迷っているなら夜の時間帯をお勧めします。夜は日中と比べると活動量や脳の働きが減少するため、摂取した炭水化物をエネルギーとして消費しづらくなるからです。
使いきれなかった分の炭水化物は脂肪として貯め込まれるため、太る原因となってしまいます。炭水化物を同じ量減らす場合でも、昼と夜とではダイエットの成果が異なってくるので注意しましょう。
仕事などの関係で遅い時間帯に食事する事が多い場合、夜の炭水化物を少なめにする事は特におすすめです。
炭水化物を抜かない日を設ける
低炭水化物ダイエットをする際は、炭水化物を抜かない日を設ける事も大切です。炭水化物を抜く食生活を続けていけば痩せられると考えてしまいがちです。
しかし、その食生活に身体が慣れてしまうと、逆に痩せにくい状況になってしまう事もあります。最初は順調に減量出来ていたにも関わら、ず途中から変化が実感出来なくなる場合、このパターンに陥っている事が多いでしょう。
そのため、定期的に炭水化物を多めに摂る食事をする日を設定しましょう。炭水化物を増やす事に不安を感じるかもしれませんが、普段より運動量を増やせば大きな問題はありません。
低炭水化物ダイエットにおすすめの食事
低炭水化物ダイエットを行う際におすすめの食事は、ズバリ和食です。主食となるご飯はパンや麺よりも炭水化物が少なめですし、おかずも炭水化物を使わないメニューを考えやすいと言えます。
さらに、玄米や雑穀米を使えば血糖値の上昇を抑えて、太りにくい食生活を目指す事も可能です。野菜、たんぱく質、炭水化物という順番で食べる事でも、血糖値の上昇を抑える事が出来ます。
また、良く噛んで食べる事も有用です。咀嚼回数が増える事で満腹感を得やすくなるメリットもあるので、和食を良く噛んで食べましょう。
低炭水化物ダイエットの注意点
低炭水化物ダイエットはメリットばかりの手法と言う訳ではありません。ポイントを抑えていたとしても、ある程度のデメリットがありますし、やり方を間違うと健康上のリスクも出てきます。
漠然とした知識で低炭水化物ダイエットを実践した場合、思わぬトラブルに遭遇する事もあるでしょう。そのため、低炭水化物ダイエットを成功させたいならあらかじめ注意点を知っておく必要があります。
低炭水化物ダイエットを行う際、特に注意しておきたい点は以下の通りです。
炭水化物の摂取量を減らした場合のデメリット
炭水化物の摂取量を減らした場合、日常生活の中で様々なデメリットを感じる事もあります。疲労を感じやすくなったり、集中力が維持しにくくなったりと言った現象が挙げられます。
ダイエットを始めてからイライラする事が増えたという場合、炭水化物の摂取量の低下が原因かもしれません。また、ダイエット中の食事の内容にもよりますが、口臭がきつくなったり、便秘になったりする事も考えられます。
急激に炭水化物の摂取量を減らすとデメリットの影響を受けやすくなるため、少しずつ減らしていく事がおすすめです。
長期的に炭水化物抜きでダイエットするリスク
長期的に炭水化物抜きでダイエットすると、健康上のリスクが大きくなるため注意が必要です。炭水化物の摂取量が多いグループと少ないグループを比較した場合、後者の方が死亡リスクが高くなると言う調査結果があります。
また、肝機能の低下やケトアシドーシスと呼ばれる昏睡状態など、低炭水化物ダイエットによって引き起こされる可能性のある問題がある事も事実です。短期的な低炭水化物ダイエットは、血圧を下げる・血糖値をコントロールしやすくなるなど健康に貢献してくれる部分もあります。
しかし、継続期間が長くなるとそれだけ問題が出てくる可能性も高まるので、医師や栄養士にアドバイスを受けながら実践する事がお勧めです。
炭水化物・たんぱく質・脂質のバランスが重要
健康的なダイエットをするためには、炭水化物・たんぱく質・脂質のバランスを考える事が重要になります。低炭水化物ダイエット初心者の場合、極端に炭水化物を制限する方が多いのですが、正直おすすめ出来ません。
前述したようなデメリットを感じる可能性が高くなりますし、食生活の変化によって栄養バランスが崩れる事もあるからです。例えば、これまで主食としていたご飯を全く食べなくなると、たんぱく質やビタミンB1、カルシウムや鉄分が不足する可能性があります。
1日に必要な炭水化物の目安
通常、食事から摂取するカロリーの割合は、炭水化物50~65%、たんぱく質13~20%、脂質20~30%という割合が推奨されています。低炭水化物ダイエットを行う場合、1日に必要な炭水化物の目安は通常の2分の1から3分の1程度を意識すると良いでしょう。
出来るだけ炭水化物を減らそうと、10%以下にしてしまうと様々なリスクが高くなるため、減らし過ぎは厳禁です。また、有酸素運動や筋肉トレーニングをどれくらい行うかによっても必要な炭水化物の量は変わってきます。
まとめ
低炭水化物ダイエットをする際は栄養不足を防ぐため、炭水化物の代わりに肉や野菜などを食べる事が大切になります。炭水化物の摂取量を減らすと血糖値の上昇を抑える事が出来、脂肪を蓄積する働きも抑える事が可能です。
炭水化物を減らすタイミングは、活動量が減る夜の時間帯が適しています。また、身体が炭水化物抜きの食生活に慣れてしまわないよう、定期的に炭水化物を抜かない日を設ける事も考えましょう。
低炭水化物ダイエットには和食がお勧めです。炭水化物を減らした場合、疲労感や集中力の低下など様々なデメリットを感じる事があります。
長期の低炭水化物ダイエットは死亡リスクの増加など、健康上の問題も出てくるため注意が必要です。炭水化物を極端に制限するのではなく、たんぱく質・脂質とのバランスを考えながら食事内容を決めなければなりません。
通常総カロリーの50~65%とされる炭水化物の割合を2分の1から3分の1にする事がお勧めです。
この記事を書いた人
- 経歴
2012年 日本ボクシングコミッション(JBC)プロライセンス取得
ボクシング歴 17年
大手スポーツクラブにて約8年間勤務プロボクサー時代の経験と大手スポーツクラブでの経験を活かし、ダイエットの為の食事指導や筋力トレーニングの他、ボディメイク、コンディショニングなどを行う。