ワインはダイエット向きのお酒?効果とおすすめの飲み方
ポリフェノールなどが含まれる事から、ワインは健康に良いお酒と言う印象を持っている方も多いでしょう。実際、その健康効果はテレビや雑誌など様々なメディアで取り上げられています。
しかし、ダイエット中に飲むお酒として向いているかと聞かれると、正直良く分からないと言う方が殆どではないでしょうか。ワインの持つ効果について把握しておけば、ダイエット時に飲むお酒の選択肢として適当かを判断しやすくなります。
ワインがダイエットに向いたお酒なのかどうか、さらにはワインの持つ効果とおすすめの飲み方をチェックしていきましょう。
ワインはダイエットに向いているお酒?
ワインはダイエットに向いているお酒なのかを考えるにあたって、まず重要となるのが含まれているカロリーと糖質の量です。カロリー・糖質が多く含まれていた場合、ダイエット効果があったとしても体重増加のリスクが高くなってしまいます。
そのため、他の種類のお酒と比べて、カロリー・糖質の量は多いのか少ないのかはぜひ知っておきたい点です。また、ワインのカロリーの持つ性質や飲んだ際の血糖値の変化もチェックしておきたい項目と言えます。
ワインに含まれているカロリー・糖質
ワインと他のお酒100gあたりに含まれるカロリーの量は以下の通りです。
種類 | カロリー |
---|---|
赤ワイン | 73kcal |
白ワイン | 73kcal |
日本酒(普通酒) | 109kcal |
ビール | 40kcal |
発泡酒 | 45kcal |
赤ワイン・白ワインのカロリー量は同じです。一見すると、ビールや発泡酒と比べてカロリーの高く、ダイエットに適さないお酒に思えるかもしれません。
しかし、一度に飲む量を考えると、摂取するカロリーの総量は必ずしもワインの方が多くなる訳ではないでしょう。一方、100gあたりの炭水化物は以下のようになっています。
種類 | 糖質 |
---|---|
赤ワイン | 1.5g |
白ワイン | 2.0g |
日本酒(普通酒) | 4.9g |
ビール | 3.1g |
発泡酒 | 3.6g |
赤ワイン・白ワインが他のお酒より低糖質である事が分かります。
参照URL:https://fooddb.mext.go.jp/
エンプティカロリーが太る原因になる事も
ワインに限らず、アルコールのカロリーは糖質や脂質よりも先に消費されるエンプティカロリーです。優先的に消費されるためにワイン単体で見るとダイエット向きの飲料に思えますが、一緒に料理を食べているとその分のカロリーの消費は後回しにされてしまいます。
つまり、飲む量や一緒に食べる食事の内容によっては太る原因になる事もある訳です。また、ワインを楽しむ時間帯は夜が多いため、寝る前にカロリーを消費しきれず体重増加に繋がる可能性もあります。
エンプティカロリーだからと言って油断するのは禁物という事です。
ワインには血糖値を下げる働きがある
血糖値を下げる働きがある事は、ワインがダイエットに向いている理由の1つです。ビールを飲んだ場合、血糖値が急上昇してインシュリンの分泌量が増加してしまいます。
インシュリンには脂肪分解を妨げる働きが知られているため、脂肪が身体に溜まりやすくなってしまう訳です。しかし、ワインを飲んだ場合は血糖値が緩やかに下がり、インシュリンの分泌量もそれほど増えません。
そのため、ビールと比べると太りにくいお酒と言う事が出来るでしょう。
ダイエット中に飲むワインは赤・白のどちらが良い?
ダイエット中にワインを飲む場合、赤ワインと白ワインのどちらを選ぶべきかと言う問題があります。料理との相性や味の好みと言った点はもちろん重要ですが、ダイエットの効果の差にも着目しなければなりません。
赤ワイン・白ワインに含まれている成分には違いがあり、期待出来るダイエット効果にも差が出てくるからです。あらかじめ効果の内容を把握しておけば、自分の状況に適したワインの種類を選びやすくなります。
赤ワイン・白ワインそれぞれに期待出来るダイエット効果は、以下の通りです。
赤ワインに期待出来るダイエット効果
ご存知の方も多いと思いますが、赤ワインにはポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用を持つだけでなく、ダイエットにも効果が期待出来る成分です。
例えば、タンニンには脂肪の吸収を抑制する効果が知られていますし、エラグ酸には脂肪の燃焼を促進する効果が期待出来ます。また、赤ワインには脂肪を溜め込みにくい身体作りに貢献してくれるビセアンノールも含まれているので、脂肪が気になる方にお勧めのお酒と言えるでしょう。
ダイエットに際して内臓脂肪などに問題がある場合、選ぶべきワインとなります。
白ワインに期待出来るダイエット効果
白ワインに期待出来るダイエット効果は、ずばりデトックスです。白ワインに含まれている有機酸には、余分な水分や老廃物を体外に排出する働きがあります。
腸内の悪玉菌の割合を減らして腸内環境を整える効果も知られており、便秘気味な方に適したワインです。また、ワインには水分の代謝に関わるカリウムも含まれており、有機酸の働きと合わせて脚などのむくみが気になる方にもお勧め出来ます。
ダイエット中に便秘やむくみを解消したいのであれば、選ぶべきワインです。
ダイエット中にお勧めのワインの飲み方
ワインは糖質が他のお酒より低めで、赤・白それぞれにダイエット効果がありますが、どんな風に飲んでも問題ないと言う訳ではありません。飲み方によってはダイエットの助けになるどころか、妨げになる可能性もあります。
そのため、ダイエットを成功させたいのであれば、ワインの飲み方にも注意する必要があるでしょう。ちょっと気を付けるだけで大きく成果が変わる事もあるので、飲み方の注意点をぜひチェックしてみてください。
ダイエット中にお勧めのワインの飲み方には、以下のような物が挙げられます。
ゆっくりと時間を掛けて飲む
ゆっくりと時間を掛けてワインを飲む事は、ダイエット中の飲み方としてお勧めです。勢いに任せてどんどん飲んでしまうと飲み過ぎる事になりやすいですし、悪酔いしてしまう危険性も高まります。
判断力が低下して、ダイエットに悪影響を及ぼす行動を取る事になるかもしれません。また、ゆっくりと飲む事はワインの成分をじっくり吸収させる事にも繋がります。
ハイペースで飲むのではなく、しっかり味わいながらワインを楽しむようにしましょう。
ワインを飲まない休肝日を設定する
ワインがダイエットに役立つと言っても、アルコールである事に変わりはありません。ワインを毎日飲み続ける生活を続けていると、肝臓に負担が掛かって健康トラブルに繋がる可能性もあります。
そのため、ワインを始めとするお酒を飲まない休肝日を設定しておく事がお勧めです。例えば、1週間のうちお酒を飲まない曜日を決めておけば、一定のペースで肝臓を休ませる事が出来ます。
また、設定した休肝日以外でも、体調が悪く受け付けない時にはワインを飲まないようにしましょう。
ワインを飲みながら食べる料理はカロリーの低い物から
ダイエット中にワインと一緒に食事を楽しむ場合、カロリーの低い料理から食べる事がお勧めです。カロリーの高い物から食べ始めると脂肪が蓄積しやすくなりますし、胃腸への負担や血糖値の上昇と言った面でも問題が出やすくなります。
また、カロリーの低い料理から食べてお腹をある程度膨らませる事が出来れば、食べ過ぎ予防にも繋がるでしょう。コース料理のように前菜からメイン料理へ進んでいく流れをイメージすると分かりやすいかもしれません。
カロリーオフのワインを選ぶ
ダイエット中にワインを飲む場合、カロリーオフのワインを選ぶ事も方法の1つです。ビールや発泡酒と比べると一般的ではありませんが、通常よりも低カロリーのワインが販売されています。
通販などを活用すれば複数の商品から好みの物ワインを選ぶ事も出来るでしょう。糖質オフを謳っているワインもあり、ダイエット中の選択肢として有用です。
また、カロリー・糖質オフだけでなく、ノンアルコールワインも存在します。アルコールが含まれていないワイン風味の飲み物ではありますが、ダイエットに向いている事は間違いありません。
ダイエット中にワインを飲む際の注意点
ダイエット中にワインを飲む際には注意しておきたい点がいくつか存在します。ワインそのものには問題がなくても、注意点を理解せずに飲んでいるとダイエットに支障を来たす結果になりかねません。
せっかくダイエット効果のあるワインを飲んでいるのに、ちょっとの差で台無しになってしまっては勿体ないのです。あからじめ知っておけば対策は容易な注意点ばかりなので、しっかり把握して意識するようにしてください。
ダイエット中にワインを飲む際の注意点は、以下の通りです。
一緒に食べる料理やおつまみに気を付ける
ワインと一緒に食べる料理やおつまみに気を付ける事は、分かりやすい注意点です。ワインがダイエット向きのお酒だとしても、カロリーや糖質の多い食事をしてしまっては意味がありません。
ワインと相性抜群の料理・おつまみは少なくありませんから、無意識のうちに食べ過ぎてしまうリスクも出てきます。そのため、ワインを飲む際はサラダやカルパッチョなどを選ぶようにしましょう。
また、きのこをメインに据えた料理・おつまみもお勧めです。
飲むワインの量はグラス1〜2杯程度に抑える
お酒の飲み過ぎはダイエットに悪影響を及ぼすだけでなく、体調不良の原因にもなります。アルコールは肝臓を始めとする様々な臓器に負担を掛ける成分なので、思わぬ健康トラブルに繋がる事もあるでしょう。
飲む人によっても適量は異なってきますが、ワインはグラス1〜2杯程度の量に抑えておく事をお勧めします。また、いくらワインにダイエット効果が期待出来ると言っても、無理に飲むべきではありません。
ワインの風味を苦手に感じているのであれば、別の飲み物を探した方が無難です。
ビールや日本酒などと同時に飲まない
ビールや日本酒などと同時に飲まず、ワインだけを飲む事も注意しておきたいポイントの1つです。複数のお酒を一緒に飲むと摂取するカロリー・糖質の総量が増えてしまいます。
さらに、悪酔いして飲み過ぎてしまう事態も懸念されます。アルコールの飲み過ぎはダイエットの失敗に繋がるだけでなく、健康維持や人付き合いの面でも問題を起こす可能性のある行為です。
アルコールを適量に抑えるためにも、所謂酒のちゃんぽんは避けておきましょう。
まとめ
一度に飲む量を考えると、ワインは比較的低カロリーのお酒と言えます。含まれている糖質も日本酒やビールと比べると低い数値です。
ワインのカロリーはエンプティーカロリーなので優先的に消費されますが、食事と一緒に飲む場合は太りやすくなる事もあります。しかし、ビールと異なり血糖値を下げる働きがあるため、太りにくいお酒である事は事実です。
赤ワインには脂肪吸収の抑制・脂肪燃焼の促進・脂肪を溜め込みにくい身体作り、白ワインにはむくみや便秘の解消と言ったダイエット効果が期待出来ます。ゆっくりと時間を掛ける・休肝日を設定する・一緒に楽しむ料理は低カロリーの物から食べるなどが、ダイエット中にお勧めのワインの飲み方です。
カロリーオフやノンアルコールのワインを選ぶ事も有用な選択肢となります。一緒に食べるおつまみや料理のカロリー・糖質に気を付ければ、より効率的にダイエットを進める事も出来るでしょう。
また、グラス1〜2杯程度に抑える・ちゃんぽんで飲まないなどの点にも注意しておくべきです。
この記事を書いた人
- 経歴
2012年 日本ボクシングコミッション(JBC)プロライセンス取得
ボクシング歴 17年
大手スポーツクラブにて約8年間勤務プロボクサー時代の経験と大手スポーツクラブでの経験を活かし、ダイエットの為の食事指導や筋力トレーニングの他、ボディメイク、コンディショニングなどを行う。